法人税の金額を計算する上で、何が交際費に含まれるのかという厄介な問題があります。
税法上交際費に該当するものは、現行の法人税法のルールに当てはめると、大法人(期末資本金1億円超の法人)であれば容赦なく全額損金不算入という扱いですし、中小法人であっても損金算入できる限度は540万円がマックスということもあり、会社としてはなるべく交際費は計上したくないのが本音でしょう。
余談ですが、損金算入が認められていた時代は、接待が頻繁に行われていたのでお金がいろいろなところに落ちて経済が回っていたような気がします。もちろん、後述するように、そのメリット以上に弊害が大きかったために交際費の扱いが厳しくなったという背景があるのでなんともいえませんが。
交際費の損金計上を制限無く認めてしまうと、ある意味当然ですが会社は湯水のように交際費支出を行ってしまいます。もちろん過度な交際費計上は、会社の内部統制機能や株主からのチェックが入ることを踏まえるとある程度セーブされていたかもしれませんが、それでも多くの会社が当たり前のように交際費計上をしていました。
その結果、健全な取引慣行が著しく害され、また交際費の濫用により会社の資本蓄積が阻害されることになり、社会的批判が強くなってきました。
そこで、中小法人では事業遂行上ある程度の交際費支出はやむを得ないにしても、大法人では一切の交際費の損金計上は認めないことになったのです。
ということで、冒頭で申し上げたように交際費に該当するか否かという判定が非常に重要な問題になりました。
この判定はあらかじめ明記されているものもあれば、必ずしも明記されていなくても、実態が交際費と言えるものであれば該当するなど様々な事例があります。
これについては、一つ一つこれは交際費かなと逐一調べるのも正確ですが、交際費に該当するための基本的な要件に照らし合わせていけばある程度自分で判定できますので、参考にしてみてください。
具体的には、交際費等に該当するのは、①その支出の相手先が事業に関係する者であり、②その支出の目的が事業関係者との取引関係の円滑化を図ることにあることで、③その行為の形態が接待や慰安等であることの3要件を満たす必要があります。
この要件で特に注意すべきは、①の事業に関係する者の範囲でしょう。これは例えば相手が不特定多数の者であれば該当しません。しかし、事業に関係する者は何も取引先などに限らず、自社の従業員も対象になるので、例えばその会社の採用内定者向けに懇親会を開いた場合の支出は交際費に該当する可能性があります。
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